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日本で唯一!新種のイソギンチャクの展示を開始

2018年08月27日(月)

 鳥羽市菅島にある名古屋大学臨海実験所の協力で、菅島の磯でカイメンと共生する珍しい生態を持つテンプライソギンチャクを採集し展示を始めました。

 テンプライソギンチャクは最初に正体不明のイソギンチャクとして2006年に神奈川県三浦市の磯で発見され、その後の調査で新潟県の佐渡島でも見つかっています。2013年8月に当館の職員が鳥羽市安楽島町(あらしまちょう)の砥浜(とはま・通称 恐竜海岸)で初めて採集し、その後、同市菅島でも確認されています。

 テンプライソギンチャクはカイメン(ノリカイメンの一種)と強固に共生しており、このような習性をもつイソギンチャクは本種を含めて世界で2種※しか知られていません。イソギンチャクがカイメンにくるまれたような姿がエビの天婦羅に見えることから東京大学の泉貴人(いずみたかと 27歳)、伊勢優史(いせゆうじ 43歳、所属は研究当時)らの研究グループが「テンプライソギンチャクTempuracts rinkai 」と名付けました。このイソギンチャクは新属新種として記載され、論文は2018年4月に日本動物学会の学会誌Zoological Scienceに掲載されました。

 このテンプライソギンチャクは8月27日よりKコーナー「へんな生きもの研究所」で一般公開します。テンプライソギンチャクは世界のどの水族館においても飼育・展示されておらず、生態に未だ謎が多いため、水族館での飼育を通じて生態解明が進むことを期待しています。

和名 テンプライソギンチャク
種類 刺胞動物門 花虫綱 イソギンチャク目 ムシモドキギンチャク科
体長 3-4㎜
展示場所 Kコーナー「へんな生きもの研究所」


※もう1種はSpongiactis japonica(相模湾の漸深海に分布し、深海に生息するカイメンの仲間と共生する)。テンプライソギンチャクとはカイメン共生種という点のみ共通で、他は分類も形態も生態も棲息地も全く異なっています。