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水槽の中で珍しいクラゲを発見 飼育継続中

2015年06月05日(金)


イソギンチャクみたいだけどクラゲの仲間です


傘を開いているリプケア(左)・軟体部を閉じようとしているリプケア(右)

 2015年5月2日「へんな生きもの研究所」の水槽から世界的に見ても発見例が極端に少ない非常に珍しいクラゲが見つかりました。現在へんな生きもの研究所で2個体を飼育展示中です。

 担当者が水槽内の岩の内側に見慣れない生きものが付着していることに気付いたのは1ヶ月ほど前の5月2日。それは幅10-15mmほどのアサガオの花のような姿をしていて、刺激を受けると軟体部を巾着袋のように閉じる不思議なものでした。その後、千葉大学の平野弥生博士に詳細を確認したところ、十文字クラゲ類の一種で「超」が付くほどの珍種クラゲ「リプケア(Lipkea sp.)」だということが判明しました。今回は3年前の千葉県の博物館の水槽内での発見例に続く、北太平洋で2例目の発見記録になります。

 リプケアは他の十文字クラゲ類 *注) とは大きく異なる形態をしているので、十文字クラゲ類の系統を研究するにあたり非常に重要なグループであると考えられています。しかしながら、これまでに論文にして種名を確定されているのは地中海の2種、南アフリカの1種の計3種だけで、その生態の多くは謎に包まれています。
(最近、オーストラリアとニュージーランドでも写真記録だけですが生息が確認されました)。
 今回みつかったリプケアが、このクラゲの興味深い生活史を解明する手がかりのひとつになるよう、まずは水族館内の「へんな生きもの研究所」ゾーンでさらなる長期飼育を目指しています。

※リプケアは2017年12月14日に展示を終了しました。

【今回見つかったクラゲ】
リプケア属の1種 Lipkea sp. (十文字クラゲ目 Lipkeidae科). 傘径:約2cm.

 

*注)ジュウモンジクラゲ [学]Kishinouyea nagatensis
刺胞動物門十文字クラゲ綱十文字クラゲ目ジュウモンジクラゲ科に属する海産動物。浅海の海藻やスガモなどの水草に付着して生活し、普通のクラゲのように遊泳はしない。体は平面が十字形で、その1軸の長さは1~2cm。短い柄が中央上方に伸び、その先端は足盤となり、それで他物に付着する。体の中央に十字形の口が開いている。日本の特産種で、本州中部から九州に至る太平洋沿岸各地の浅海に発見される。


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