鳥羽水族館最新情報バックナンバー

[最新情報バックナンバーリスト]

※こちらに掲載してある情報は、全て過去のNEWSです。
※過去のNEWSには、現在は展示していない生きもの、記録が変わってしまったもの、などが出ている場合もありますので、事前にご了承下さい。



日本最高齢のオタリアのクロ(オス)

8月8日に飼育満25年を達成

 今月8日に、オスのオタリア愛称「クロ」が、鳥羽水族館で飼育を始められてから飼育満25年を達成します(1973年8月8日入館)。1973年日本で初めて飼育が始められたオタリアたちの1頭で、他の個体はすでにすべてが死亡、現在はクロだけが記録を更新しています。
 クロはまた、日本で初めてショーをしたオタリアで、同期のポン吉、チビ(いずれもメスで死亡)とともにオタリアショーを披露していましたが、メスたちが繁殖するようになってからはショーを引退し、今では晩年を「海獣の王国」の波のプールで過ごしています。

【クロの現在の体調】
一度も大きな病気や怪我をしたことがない。歯も丈夫でエサもよく食べる。(ただし牙は横を向いていて、もう戦いの役にはたたない) 白内障が少し出ている。
体重:389s(最高時は96年の423s) 
一日のエサの量:マアジを夏は2s、冬は10s、朝夕の2回に分けて食べる
【クロの性格】
顔に似合わずたいへん臆病。他のアシカの仲間相手にはボスの顔をしているが、新館に引っ越してから初めて会ったアザラシに対しては、相手が小さくて弱いにも関わらず、ひどく怖がってしまい、今でもアザラシが近くに来ると逃げる。
【日本最多の子沢山(5頭の父)】
クロは最もたくさんの子供を残しているオタリア。今までに5頭の子供の父親となっており、子供たちはすべてショーに出ている。他の動物園などでは、2位が2頭、他はすべて1頭だから、最強の繁殖オスと言える。(死産などを入れると11回)
今でも気力旺盛で、カリフォルニアアシカのメスを追い回して交尾しようとしている。
子供:レンド(83年)・パンチ(85年)・ハート(86年)・トット(88年)・ナナ(90年)
【ショーと波のプールが長寿の秘訣】
泳がなくてもエサが手に入ると、アシカの仲間は極度の運動不足になる。その為ショーをしている(していた)個体は、健康で長生きすることが多い。
また、老後を送っている「海獣の王国」のプールは、たいへん広く深いうえに人工の波が起こされており、生涯を通して適度な運動をしているといえる。
【日本で初めてのオタリアショー】
オタリアはカリフォルニアアシカに比べて凶暴で鈍いので、ショーをするのは無理と考えられていたが、鳥羽水族館では彼らの性格に合わせた訓練をし、初めてオタリアショーの披露に成功した。クロはメスと共に73年デビュー後82年まで続けた。
【不器用】
ショーの相棒だったメスたちに比べて、不器用で物覚えも悪かったが、エサが欲しいと勝手に自分の数少ない持ち芸を何度もしてエサをねだった。
【舌を出して寝る姿が人気】
90年の頃から、寝るときに舌を出すようになった。だんだん口のしまりがなくなってきたのか、いまではかなりだらしなく舌を出して寝ている。まるで舌を出したオニのようでかわいいと人気。
【今日のクロ】
暑いのが苦手なので夏は水中でじっと浮いているか、日陰で寝ている。
(冬になると活発で、雪が降ると気持ちよさそうに空を見ている)
■オタリア
鰭脚目アシカ科の一種。南米の西海岸からアルゼンチンの沿岸にかけて広く生息し、南米アシカとも呼ばれる。オスは成長すると頭部が大きく首周りが太くなり、ライオンのようなたてがみが生え、体重も300kgから500sになる。
繁殖時にはハーレムをつくり、オスは1〜10数頭のメスのためのテリトリーを確保する。確保できなくなったオス(メスも)は、繁殖地から引退し老後を送る。
自然界での寿命は、およそ20歳と思われる。

クロの場合は、体が小さく、牙も役に立たなくなっているので、自然界ではすでに引退している筈。体力的なことを考えると、自然界ではエサを満足に獲れなくなっているかもしれない。

1998年8月5日(水)   



第2回人魚のイラストコンクール入賞者決定!

〜 8月5日より鳥羽水族館館内にて小・中学生の部入賞作品を展示 〜

 7月27日、東京にて荒俣宏氏(博物学者)、松岡達英氏(自然科学画家)、柑子木寿氏(鳥羽水族館専属デザイナー)の3名の審査員で「第2回人魚のイラストコンクール最終審査会」が行われました。

 このイラストコンクールは、昨年に引き続き2回目で、現在鳥羽水族館で飼育研究中のジュゴンやアフリカマナティーに関わりが深い人魚伝説と、鳥羽水族館が続けてきた環境保全活動にちなみ、「人魚と地球環境」のテーマで1998年5月15日〜6月30日の期間で募集されたものです。
 応募総数は約 1,300点(一般の部:約750点、中学生の部:約200点、小学生の部:約350点)と昨年以上の盛況で、北海道から沖縄県までの全国から寄せられ、また、20代30代の女性の方のご応募が多くみられましたが、幼稚園児から70代の方までと年齢層も幅広く、プロのイラストレーターの方からのご応募や、学校や専門学校、絵画教室でまとめてのご応募もたくさんありました。
 作品も力作が多かったため、審査は非常に難航しましたが、3名による最終審査会にて各賞がリストの通り選ばれました。

 なお、入選作品は、鳥羽水族館内で展示し(一般の部:1998年8月29日〜9月30日、小・中学生の部:8月5日〜9月30日)、地球環境保全の意識を広めたいと考えております。(後日、鳥羽水族館ホームページにも掲載いたします。http://www.aquarium.co.jp/)
 また、本コンクールが大変好評をいただきましたので、来年以降も開催したいと考えております。


 ●入賞者リスト

 ●審査員総評

最優秀賞:田辺 裕美さん


優秀賞:岩崎 麻由子さん


優秀賞:狩野 昭治さん

1998年8月5日(水)   



新展示「マイクロ アクアリウム」

〜 レンズのむこうの大きな宇宙 〜 8月1日(土) OPEN

 8月1日より、新展示「マイクロアクアリウム〜レンズの向こうの大きな宇宙〜が、館内の多目的ホールにおいてオープンします。
 この展示には、顕微鏡や特殊なカメラを使ったり、飼育スタッフによるレクチャーがあるなど、従来の展示から一歩踏み込んだ体験型の展示で、今後の観覧者の多様なニーズや生涯学習施設として水族館を訪れる方に対応しており、バックヤードツアーを上回る人気を得るであろうと予想しています。

 マイクロアクアリウムを漢字にすれば「微小水族館」という意味で、微小な動物を顕微鏡などを通して紹介する展示のことです。
 たとえば、海の中のごつごつして海藻がいっぱい付いた石を拾い上げて、ルーペで見ると、たくさんの奇妙な形の生物が顔を出しています。
 また海や池の水をすくってきて、顕微鏡でのぞいてみれば、びっくりするほど美しく多様なプランクトンが現れて、思い思いの生活スタイルを見せてくれます。
 微小な浮遊する生物たちはプランクトンと一口に言われていますが、その中にも、ミジンコの仲間のように一生を微小な世界で生きる者から、エビやウニなどの幼生のようにいつか大きな生物になる者まで様々。さらにそれぞれにも想像の限りを尽くしたほどの種類があって、多種多様な生活を営んでいます。
 そして彼らの存在こそが、私たち地球上すべての生物の食物連鎖を支えているのです。  レンズのむこうには、私たちの目には留まらない美しい世界が存在し、それは大きな宇宙として私たちの世界にまで広がっているのです。


■開始:8月1日より常設

■場所:多目的ホール
 (3階「日本の川ゾーン」前)

■レクチャー展示:
     夏休み中(予定)

  11:00〜11:20
  13:30〜13:50
  15:00〜15:20

 マイクロアクアリウムでは、そんな世界を、どなたにでも興味深くご覧になれるように、顕微鏡や特殊な接写レンズを使った美しい映像による展示や、何倍にも大きくした微小生物の模型を展示。
 そしてなんと言っても、鳥羽水族館の新しい試みとして、飼育研究員がその場で顕微鏡とモニターを使ってみなさんに説明する、対面型のレクチャー展示が新鮮です。
 レクチャーは、飼育研究員の得意分野に合わせて、海のプランクトンが中心になったり、池のミジンコが中心になったり、あるいは様々な生物の細部をレンズで観た機能や美しさを紹介したりと、バライティーに富んだものになります。
 夏休み中は一日に3回(日によって追加)それぞれ約20分間行われます。バクヤードツアーとはまた違った、体験型の展示を楽しんでいただけることでしょう。

1998年8月1日(土)   




スナメリ新生児死亡

平成10年7月19日午後10時24分に父親NO.36と母親勇気との間にスナメリが誕生しましたが、母親は全く新生児の世話や育児を行わず、36時間後にはこのままでは新生児の生命に危険であるとの配慮から、人工ミルクを与えながら母親の水槽と予備プールの水門を開けたまま母親の育児に対する目覚めを期待しましたが全く母親は仔に対し関心を示しませんでした。
 23日午前0時30分に母親の居るプールで単独遊泳で泳ぎもぎこちなくなり、やむなく完全に人工ミルクに切り替えました。
 誕生当初から飼育係りは24時間観察と事故防止に務め、人工ミルクに切り替えてからはプールサイドに係員が常駐し懸命に24時間体制の保育をおこなって参りましたが、残念ながら死亡致しました。
 今回の新生児は当初よりほ乳瓶からミルクを飲まず、やむなくカテーテルにてミルクを飲ませていました、26日あたりから徐々にほ乳瓶からミルクを飲み始めましたが飲み方がぎこちなく、ミルクに対する執着心もみられませんでした。

死因:衰弱死   死亡時体長:78.2cm   体重:7.25kg

 今回の人工保育はこれまでの経験、最近では5月5日に保護された個体がありますが、これまでにおこなった人工ミルクでの生存数が4日間と極端に短命でしたが今回の新生児は9日間と最長でした。しかしながら、9日間というあまりにも短い生存期間であり母親が育児をしない新生児の保育の難しさを痛感させられました。
 今後はこの結果を無駄にせず、さらに研究を続け自然界からの保護個体にも役立てる所存です。

1998年7月28日(火)   




スナメリの赤ちゃん誕生

〜 鳥羽水族館生まれ三世 〜

平成10年7月19日 22時24分 新生児が誕生しました。
母親の出産当日のエサが朝から800g、800g、200gと減少し、出産近しと観察を開始したところ、分娩が20時02分に始まり誕生に至りました。
性別は現在不明。体長は約80pです。
新生児は誕生時からたいへん上手く泳ぎ、1時間後にはしっかりした泳ぎぶりになり、体調は健康そうにみえます。
しかしながら、誕生後約2時間で壁に向かって口を押しつけるような仕草で母乳を欲しそうにしはじめましたが、母親(ユウキ)は初産のためか子どもの世話をしようとしません。時々子どもの背中をつつきにいく程度(優しくさわる)で、このままでは予断を許さない状態です。
しばらく観察を続け、母親が子どもの世話をしなければ人工ミルクに切り替えることになります。
尚、母子に刺激を与えないよう観察は監視カメラを使用し、当分の間公開できません。その間はプール上のモニターによってご覧いただきます。
一般公開は新生児が順調に母乳を飲み始め、落ち着いてからになります。
後産は20日 6時52分にしました。

父親:長寿日本一のスナメリ
    国内登録番号1 (1973年9月20日 伊勢湾より入館)
母親:鳥羽水族館生まれのスナメリ
    国内登録番号19 (1985年4月17日 愛称ユウキ)


1998年7月20日(月)   




ナンベイウシガエル日本初繁殖

 鳥羽水族館では、飼育中のナンベイウシガエル(Leptodactylus pentadactylus)の産卵と孵化に成功しました。
 ナンベイウシガエルは、中央アメリカ南部から南アメリカ北部に分布し、体長14〜19cmになる比較的大型のカエルで、食用にされます。繁殖期のオスには前肢の第1指の付け根に黒い婚姻瘤ができるほか、胸部に黒い角質隆起や腹部に細かい隆起ができ、その突起がまるで人間の乳房のようにも見えるのが特徴です。水場近くの林床を堀り、泡巣を作って産卵します。
 鳥羽水族館では、昨年11月よりこのカエルの雌雄1個体づつを購入飼育していたところ、5月に1度目の産卵を確認しました。しかし、1度目は孵化に失敗、6月2日に2度目の産卵を確認し、11日に全長約30mmのオタマジャクシが大量に泳いでいるところを飼育係が発見しました。
 ナンベイウシガエルの繁殖成功は、国内の動物園・水族館では初めてのこととなります。
 孵化したオタマジャクシ(176匹)は、24日より「森の水辺」で1部が一般公開されています。

*6月28日現在、全長約6cm、後肢が生え元気に育っています。


1998年6月23日(火)   




熱帯水生昆虫水槽登場!

〜 ジャングルワールド 〜

 このたび、熱帯の淡水生物を展示している「ジャングルワールド」に、熱帯地域に生息する水生昆虫を展示する水槽を新設しました。この水槽のサイズは幅130cm、奥行き25cm、高さ65cmで、中央で2つに仕切っています。熱帯性の水草を使った熱帯の沼をイメージした水槽です。
 展示を開始する生物は東南アジアに広く分布するタイワンタガメとタイ産のヒメフチトリゲンゴロウとコガタノゲンゴロウの会わせて3種14点です。タイワンタガメは体長10〜12cmと日本産のタガメより一回り大きく、現地では食用とされることで知られています。一方、ヒメフチトリゲンゴロウは外見は日本産のゲンゴロウとよく似ていますが、日本産のものの腹部が黄色なのにタイして、腹部が黒いのが特徴です。また、コガタノゲンゴロウは日本産のゲンゴロウより二回りほど小さく、ゲンゴロウのミニチュアのような外観です。
 今回展示を開始したものは、いずれも東南アジア産の水生昆虫ですが、今後アマゾンやアフリカの水生昆虫も入手、展示していきたいと考えています。

ヒメフチトリゲンゴロウ


コガタノゲンゴロウ

展示生物一覧
タイワンタガメLethocerus indicus3点
ヒメフチトリゲンゴロウCybister rugosus2点
コガタノゲンゴロウC.tripunctatus orientalis9点

タイワンタガメ

1998年6月18日(木)   
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